MODX Evolution 1.0.10Jをリリースしました
2013年5月2日 12時30分 shortlink:http://modx.jp/?id=899
日本語版1.0.10Jをリリースします。不具合修正とアップデート処理の精度向上を行なった安定版として利用できます。
アップデートの手順
https://modx.jp/docs/update.html
上記を参照してください。
注意点
オーサリングツール連携用のタグ記述方式を変更しました
<!-- modx [[Wayfinder]] -->
上記のように記述することでコメントタグ内に隠す形でMODXタグを記述できますが、特に海外で配布されているテンプレートなどで<!-- modx chunk などと記述されていることがあり誤動作を起こすため、この記述方式を変更しました。
<!--@MODX: [[Wayfinder]] -->
上記のように記述します。「<!--@MODX:」という10文字をトリガーとして認識します。
<!-- modx:ignore -->
この部分は出力されない
<!-- /modx -->
上記の記述も変更しました。
<!--@IGNORE:BEGIN-->
この部分は出力されない
<!--@IGNORE:END-->
このように記述します。
この記述方法はSOY CMSのテンプレートワークを参考にしており、オーサリングツールで作成したHTMLコードをそのまま管理画面に貼り付けて利用することができます。Dreamweaverなどのオーサリングツールを積極的に使っている場合はぜひお試しください。
管理画面カスタマイズプラグインが無効になります
これまで同梱していた管理画面カスタマイズプラグインを今後は利用しなくなります。プラグインによるカスタマイズ自体はこれまでと変わらず可能なので、必要な場合はプラグイン名を変更するなどして残してください。
機能とデザインが密接な関係を持つことが多いため、配布形態としては、ダッシュボードやログイン画面の機能に関しては今後は個別の管理画面テーマ単位で管理し、着せ替え感覚で機能ごと追加変更できるものとします。
内蔵PHx機能の名称を変更・設定オプションを追加しました
内蔵PHxの名称をRevolutionに合わせて「Output Filter」とし、RevolutionのOutput Filterに近い処理を行なうオプションを追加しました。Revolution互換モードに設定すると、モディファイアを作成する時のスニペット名のプレフィックス文字列として「phx:」を追加する必要がありません。これにより、同じPHPコードをスニペットとしてもモディファイアとしても利用できるようになります。また、値を受け取る変数名は「$output」ではなく「$input」になります。
変更内容
不具合修正
- インストーラ修正
- ファイルブラウザ - IE10で動作しないことがあるため修正
- Ditto - &paginateAlwaysShowLinksを有効にしてもページリンクが表示されないため修正
http://forum.modx.jp/viewtopic.php?f=32&t=1116 - ユーザ設定の管理画面テーマの設定で「グローバル設定」を選べないため修正
- フレンドリーURL設定が無効な場合にWayfinderでサイトマップが正確に出力されないため修正(影響が及ぶのはWayfinderに限らない)
http://forum.modx.jp/viewtopic.php?f=32&t=1117 - エクスポートができなくなっていたので修正
http://forum.modx.jp/viewtopic.php?f=7&t=1114 - エクスポートがエラー表示が原因で止まらないように修正(容認できるエラーのため)
- エクスポート - 「無視するID」が機能していないため修正
- イレギュラーなリソース構成でキャッシュ生成が無限ループを起こすため修正
- ファイル管理機能 - zip展開機能が動作しないため修正
- Wayfinder - 一部環境で動作しないため修正(open_basedir restriction in effectエラー)
- Ditto - 一部環境で動作しないため修正(open_basedir restriction in effectエラー)
- 言語ファイルのファイル名由来のエラーを修正(主に開発者向け)
- リソース更新時にエラーになることがあるため修正
- リソース変数を入れ子で記述すると正しくパースされないため修正
- 管理画面内でのパース処理がエラーになることがあるため修正
新機能
- 新API $modx->getField(値を取得したい変数名, リソースID)
- サイト改竄チェック機能(改竄されやすいいくつかの重要ファイルをログイン時にチェック)
仕様変更
- $modx->ignoreCommentedTagsContent調整(記述方法を変更)
- コメントタグ内でMODXタグを記述する方法を変更
- 管理画面カスタマイズプラグインを削除(あなたの情報・オンラインなどのタブは個別の管理画面テーマの機能とする)
- RevoStyleテーマのファイル構成・プレースホルダ名などを本家版1.0.10の仕様に合わせる
- 内蔵PHx機能の名称をRevoに合わせて「Output Filter」に変更
- ロール編集権限を持つユーザのみがロール一覧を表示できるように調整
- リソース公開権限を持たないユーザがリソースを移動できないように調整
- ログ閲覧権限を持たないユーザがphpinfoを参照できないように調整
- protect.inc.php 改良(ログインせずにMODXタグをインプットした場合は処理過程で特殊な文字列を挿入して無効化し、出力直前に元に戻すようにした。今まではMODXタグを半角スペースで無効化したままにしていた)
改善・調整
- メモリ使用量を1割程度削減
- 内蔵PHx - 最新の2.2に更新
- デフォルトのログイン画面を変更(シンプル過ぎて不具合と思われることがあるため)
- 古いMODxCarbonテーマがインストールされている時、アップデートで変更する
- 古いFCKeditorをアップデート時に無効にする(脆弱性を含む可能性があるため)
- 本家版に合わせて管理画面テーマのファイル構成を変更
- 管理画面テーマのアップデート処理を改善(初期バージョンからのアップデート処理を見直す)
- dumpError - history.backを使わず確実に元のページに戻るように改善(リファラが空の場合に警告が表示され戻れないため)
- 管理画面 - メニューの高さとツリーの横幅をテーマで変更できるように改善
- リソースツリーを少し左側へ移動
- TinyMCE - 構成を改善
- ルート直下で@INHERITが意図しない動作になるため修正
- QuickManager - 管理画面内で一部処理が呼び出されないように修正
- QuickManager - 編集バー上のMODXロゴ画像を更新
- ManagerManager - mm_inherit()でテンプレート変数も指定できるように改善
- ウェブユーザ設定画面レイアウト修正
- 管理画面テーマのファイル名の検出精度を調整
- DBに保存されるPMの内容を暗号化
- ウェブユーザ設定更新時に値をエスケープ
- ユーザ設定更新後の遷移を調整
- テンプレート変数削除画面のデザインを修正
- テーマ管理の方式が変わったため文言を修正
- 「xxさんがzzを編集中です」のzzを多言語化(日本語表示)
- jQuery - アップデート(1.9.1)
- MooTools - Opera対応
- DatePicker - Operaで正常動作しないため修正
- ファイルアップローダ微調整
- maketable - MAX_DISPLAY_RECORDS_NUMの初期値を$modx->config['number_of_results']とする
- $modx->db->escape() 配列を処理する時に無限ループにならないよう修正
- スナップショットのファイル名にバージョンナンバー追加
http://forum.modx.jp/viewtopic.php?f=32&t=1111 - QuickManager - sibling設定をリファクタリング(本家版に合わせる)
- ManagerManager - mm_requireFieldsアップデート(1.2)
- XAMPPなどWindowsサーバでMySQL接続に時間がかかるため改善
その他
http://forum.modx.jp/viewtopic.php?f=34&t=1087
1.2系(安定版)と1.3系(開発版)の2系統に分けてバージョン管理を行なうことを告知しましたが、直後に本家開発チームから打診があり、開発方針を大幅に見直すことになりました。日本語版においては、当面は1.0.10Jを安定版としてリビジョンを追加する形で必要に応じて改善版をリリースし、開発版は一ヶ月程度の間隔で定期的にリリースを行ないます。
リソースツリーの処理を当バージョンで変更する予定でしたが、当面先送りにします。(誤操作対策を行なう必要があります)
気付いた点があればフォーラムまたは問い合わせフォームからフィードバックをお願いします。